727 / 1273
第727話
首輪の金具がカチャカチャと五月蝿い。
ベッドの軋みも、自分の声も。
「遥登」
「あ、あっ、ぅん…っ」
愛おしい人の呼吸でさえ聴き逃したくない。
足りない。
もっと欲しい。
もっと。
「そんなしがみ付いてたら動けねぇって」
「んんッ、ぁ、ぁっ、もっと…」
「もっとなんて、やぁーらし。
じゃ、激しくすっからなっ」
脚を掬われ大きく開いた股間に長岡は更に恥骨を押し当てる。
脚を掴む手が何時もと違ってアツい。
大好きなにおいが濃くてくらくらする。
好き。
好き。
「ひ、あ…、ア…、そこッそこぉ…」
「精嚢好きだもんな。
メスイキ、キめるか。」
「あ、あっ、…、も、…ぁ…っいない…、」
この人は俺の
俺の
「きもち…とけ、あ…あ"」
ギリリと肩に噛み付かれ呻き声が漏れる。
痛い。
気持ち良い。
相反する2つが混ざりあう。
「ちんこビンビンじゃねぇかよ。
そんなに、俺のきもちぃ?」
「あぅ…ア…あ…う、ん」
必死にしがみ付く三条の爪が長岡のうなじを引っ掻いた。
それほど激しい律動に、細い身体は上へ上へと動く。
そんな自分の脚を思い切り引き寄せ奥を抉り、奥歯を噛み締め快感に堪える飼い主に目の前が白くなった。
ともだちにシェアしよう!