771 / 1273

第771話

風呂に入れて雪崩込むようにふとんに潜った。 もう目蓋の開かない遥登は服を握り、一所懸命自分の胸に顔を埋めてくる。 まだ少ししっとりした髪を撫でると、呂律の回らない口で何かを伝えようとしてきた。 「ん? どうした。」 「ん…、んー…」 「眠いだろ。 また明日沢山話そうな。」 「ん、……まさ、むねさん、い、ぱい…あり、が…ぅ」 「どういたしまして。 おやすみ、遥登。」 もう夢の中へいってしまったのか、規則正しい寝息が聴こえる。 明日も沢山話そうな。 沢山一緒に居ような。 ゴールデンウィークもあと1日。

ともだちにシェアしよう!