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第773話

制服に着替えて勉強机の上から誕生日プレゼントを手に取る。 ケースの中で時を刻むプレゼントを見ているだけで頬が緩んでしまう。 ベルトもそうだが恋人が自分の為に選んでくれた事が純粋に嬉しい。 どんな顔で選んでくれたんだろ 優しく目を細め自分を見詰める長岡を想像すると胸の奥がきゅぅっとときめく。 ケースから大切に取り出すと、そっと手首に巻き付けた。 ひんやりした縁を撫で、鞄を持って部屋の扉を開けると、階下から朝食の美味しそうなにおいが三条を誘う。 早く学校に行きたい。 だけど、まずは朝ご飯。 階段を降りていると後ろから弟がランドセルを手に駆けてきた。

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