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第801話

校舎のあちこちからテスト週間独特の空気が漂い始めた。 印刷室に入って無人だとほっとする。 ピリピリした独特の空気も、浮わつく空気もなんとなく落ち着かない。 プリントをセットしてボタンを押すと、吐き出されるプリントをぼけっと眺めた。 凝り固まった身体を捻り肩を回すとパキパキと節々で空気が潰れる。 身体に合わない机に椅子、長時間のパソコン作業、仕事は進んだが代わりに身体中が痛む。 癒しになっている三条もテスト勉強中。 あまり気を削ぎたくはない。 あ"ー…、空が眩しい… 正面の磨り硝子が薄く開けられ、生温い風が肌を舐めた。 一旦吐き出す事をやめたそれに付箋を貼り、またボタンを押す。 5度それを繰り返すと印刷室を出る。 1人になれる時間は短くとも、少しは息が吐けた。 恋人に負けない様に、今自分がすべき事をしっかりとする。 長岡は背筋を伸ばして準備室へと階段を登って行く。

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