802 / 1273
第802話
何度、お疲れ様でした、お先に失礼しますと聞いただろうか。
ふと顔を上げると窓の外は色を変えていた。
テスト期間になって部活動もなく、静かな校舎は時間の経過がわかりにくい。
準備室には自分と数人しかいなくなってた。
こっそりと見渡し、他の教員が此方を見ていないのを確認すると、下に向けて組んだ手を伸ばした。
低い机に向かっているせいで首も痛い。
首を揉みながらスマホ画面をタップして、奥に隠れているファイルを開いた。
笑顔
笑顔
笑顔
淫靡なものも混じっているが、どれも元気が出る。
あと少し終わらせてから帰るか
また隠れる様に弾き飛ばすと、残りを終わらせようと机に向き直った。
ともだちにシェアしよう!