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第807話

汗をかいて気持ちの悪い身体をシャワーで洗い流し、さっぱりとした長岡は髪を適当に拭きながらソファに寝転がった。 少しの間恋人とメッセージのやり取りをしているが、どうやら有意義な休日を過ごした様だ。 顔の見えないやり取りだが、今恋人がどんな顔をしているのか容易に想像出来る。 自然と口端が上がっていく。 「あんま根詰めすぎんなよ。 ちゃんと寝ろな。」 『大丈夫です。 もう、風呂も済ませましたし眠くなったらベッドに行きます。 正宗さんもちゃんと寝てくださいね。』 「今日は草臥れたからよく寝れそうだ。」 テスト迄まだ10日もある。 これから続々とテスト範囲が終わり、最後の大詰め。 「お疲れですか? 休憩も大切ですよ。」 『ありがとう。 でも、その言葉遥登もだ。 休憩取れよ。』 此処で体調でも崩したら受験にも響く。 なんて、教師らしい事を言えば恋人は笑うだろう。 そして、気を付けますとまた笑うんだ。 その笑顔が恋しい。 早くテストなんて終わってしまえ。

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