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第826話
リビングに着いても正宗さんはキスをしてきたり、耳を擽ったりしてくる。
久しぶりの恋人の体温にテストの解放感も合わさってふわふわしてきた。
頭が正宗さんでいっぱいになっていく。
そんな中、優しく頬を撫でる手に違和感を覚えた。
正宗さんの手が何時もよりあったかい気がする。
「正宗さん、熱ありますか…?」
「熱?
多分ねぇと思うけど。
体温計持ってねぇしな。
どうした?」
「なんかあったかいです。
今日、あったかいからかな。」
何時もひんやりとした手とは違いあったかい。
室内温度であたたまったにしても熱が籠ってる?
膝の上に自分を乗せ閉じ込めようとする長岡に心配になって目を覗き込む。
顔色は、大丈夫。
でも、もしかしたら疲れが貯まってて…。
「体調悪かったら、か……」
言おうとした言葉は長岡の口の中に飲み込まれ、変わりにアツい舌が入り込んできた。
ぬるぬると口内を掻き回す舌が上顎を擽る。
後頭部を捕まれ、舌で上顎を擽られ、快感に酔っているとあっという間に押し倒された。
目の前に雄の顔をした恋人と天井ばかりが視界を占める。
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