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第828話
ぞくりとした。
低く甘い声は艶っぽさもあるが、サディスティックな響きも合わせていた。
オナ禁?
つまり何時もより性欲が貯まってる?
匍匐前進の様に前に手を付き身体を引っ張ろうと試みるが、すぐに長岡に腰を捕まれ引き戻される。
「逃げんなよ。
俺の事嫌い?」
「…っ」
そんな筈ない。
大好きに決まってる。
何よりも誰よりも大切で比べる事だって出来ない。
水分量を多くした目で見上げた先で、恋人はサディスティックな飼い主の顔をしていた。
「好き?
愛してる?」
うんうんと何度も頷く。
耳縁をねっとり舐め上げる舌に肌が粟立ち、口を抑えていないとあられもない声が漏れそうだ。
「ん"ん"っ…アッ、すき……、…す、き」
「俺も遥登の事、すっげぇ好き。
愛してる。」
首に舌を這わせながら囁かれる甘い言葉に鳥肌がたつ。
肉食動物みたいなこの目…、やばい
被虐心が三条のストッパーを壊していく。
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