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第832話
腹を触る遥登の手に、シャツを脱ぎ捨てた。
本当はそんな事さえめんどくさいと思う程、焦れているのだが年上の余裕を見せたい。
ちっぽけなプライド。
だけど、遥登になにかあった時、頼って貰える様に余裕を持っていたいのも本当だ。
脱ぎ捨てると、早々に遥登の後孔と自分の陰茎にローションを塗り付け準備を進める。
陰茎は痛い程勃起しているが、どんなに焦れていてもこれをおろそかにしてしまえば遥登の身体が傷付いてしまう。
セックスは愛情表現の1つだ。
傷付けたり、痛いだけのものじゃない。
準備が整うと、軽くキスをして陰茎を押し付けた。
早く、この気持ち良いところに入りたい
気持ち良くさせたい
「ぅ…ん、」
6月になってはじめてのセックス。
久しぶりの愛しいぬくもり。
もっと楽しまないと勿体ない。
だけど、久しぶりの遥登の体内はあまりに気持ちが良くて、挿入しただけで射精しそうになる。
流石にそれも恥ずかし過ぎてなんとか堪えたが、きつく締め付ける括約筋に、直腸はやわらかく受け入れ腰が溶けそうだ。
ぞくっと腰が粟立つ。
「んんっ、ん、ぁッ」
必死になってる遥登の姿に悪戯心が沸き上がった。
カリが括約筋を抜けると細い身体の下に腕を差し入れ持ち上げる。
もっと求めて欲しい。
貪欲な欲。
「まっ!…っ、あ"」
「や、べぇ……出そうだった…」
抱き起こすと不意の刺激に全身に力が入った様でキツく締め付けてきた。
その刺激に双玉に溜まる白濁が腹部を駆け巡ったが寸前で我慢した。
「ま"、…ぁ"……ぉ、…」
浅い呼吸を繰り返し必死にしがみ付いてくる遥登は首に顔を埋めてくる。
サラサラと頬を擽る髪を撫で落ち着くのを待った。
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