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第904話

前歯で噛み、乳首を伸ばす。 ギリギリと皮膚が伸ばされ痛む筈なのに、遥登の声は甘いまま。 ぎちぎちと締め付けはじめた後孔に長岡は息を吐く。 「イきそ?」 「ん"、…っ、い"、イ"き、そ…」 「遥登がイったら、俺もイかせて」 遥登の好きな低めの声でお強請りすると、うんうんも何度も頷いてくれた。 乳首だけではイけないのは解っている。 だけど、乳首を弄られながらイけば長い時間はかかるだろうが条件反射が身に付くかもしれない。 そんなの楽しすぎるだろ もう異性を抱けなくなれば 同性であれど自分でしか感じなくなれば 生涯、遥登は俺だけのものだ 「ん、ぁッ、はや、く…」 自分に甘いこの恋人は、早くと腰を揺らした。 淫らな教え子に煽られ更に乳首を嬲る。 本当に噛み千切ってしまいそうだ。 突き刺した歯にもう少し力をいれれば、小さくてやわらかな皮膚は千切れるだろう。 したい。 だけど、傷付けたくない。 加虐心を必死に抑え、三条に快楽を与える。 「ぃ、…ぁー、」 ぐっぐっと腰を押し付け双玉は射精準備にはいる。 「あ"ぇ"、…ぇ…まだ…ぁ、」 「は、勿体ねぇ…」 もっとこの気持ち良いトコロにいたい。 恋人と触れ合っていたい。 だけど、もう三条も長岡も射精は目の前にまで迫っている。 下っ腹の痛重さに乳首から顔を離し奥歯を噛み締め耐えるが、玉がせり上がるのを止められない。 「くるっ…、き、ちゃ…」 跳ねる身体に絶頂を迎えたと悟る。 次は自分の番だ。 イって敏感になっている三条の後孔を無遠慮に掻き回す。 「あー、でる……イ、く」 言葉にするのとどちらが早かったか。 吐精の気持ち良さに三条の腹の中にマーキングを施しながら被さった。 残滓迄を吐き出す様に更に数度腰を打ち付け、詰めていた息を吐く。 耳元で聴こえる粗い息が一瞬止まりこくんと唾液を飲み込む音が聴こえたと思えば、首筋にあたたかくやわらかいものが触れた。 ちゅと控え目な音と共に離れた顔を見ようと顔を動かすと、それは頬にも触れる。 三条から早速もらった誕生日プレゼントに、心が満たされていった。

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