963 / 1273
第963話
ふと視界に、開けっぱなしのドアのサッシに頭をぶつけそうな人─担任の長岡正宗が入った。
はじめての担任って言ってたから20代後半位。
あんまり自分の事は話さないからよくら知らないが。
眉目秀麗で高身長、教師してる位だから頭も良くて体育祭で見る限り運動神経も悪くない。
何時もきっちりスーツを着込んでて今年の夏は流石に頭大丈夫かと思ったが。
モテんだろうな。
頭を低くして教室に入って来た。
「三条、ちょっと良いか。」
「はい。
ちょっと行ってくる。」
長岡に呼ばれた三条は廊下に出ていった。
きっと推薦かなんかなんだろうなと思う。
三条は沢山努力をしているから、もし推薦なら俺も嬉しい。
三条の弁当箱からたこさんウインナーを摘まみ上げると口に放り込んだ。
「あ、俺も」
吉田もウインナーを口に運んだ。
「三条に怒らなくてれるぞ。」
「田上もな。」
にやにやと悪い笑みを浮かべながら友人が戻ってくるのを2人で待つ。
きっと怒りながらもデニッシュで許してくれるんだろう。
その前に食べ切ったら…。
三条が戻ってくるまで残しとこ
吉田とくだらない話に花を咲かせながら友人の帰りを待つ。
ともだちにシェアしよう!