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第969話
腹に回っていた手がゆっくりと動き始めた。
脇腹から臍、臍から股間へとゆっくり、ゆっくりと焦らす様に動く。
反対の手は胸を通り肩を掴む。
するりと襟刳りをずらされ肩口が露になるとそのやわらかな皮膚に犬歯を突き刺した。
血の滲むそこを舐めとり首へと舌を這わされ三条は呼吸を乱す。
「…ハァ…、ハァ」
「息上がってきた。
感じてんだ。」
耳の後ろに吸い付きながら楽しそうな長岡の声に下半身が熱を帯びる。
調教されたやらしい身体。
「ん…ちが…、い"ッ」
位置をずらし更に噛まれ唸るも長岡はやめてはくれない。
身体を離そうとすると前にも脚を回され閉じ込められてしまう。
すっかり長岡のペースだ。
「…ぁっ、つめた…」
「わりぃ。
遥登であっためてくれよ。」
服の中に手を入れまさぐる手に翻弄される。
冷たい長岡の手は三条の素肌に触れあたたまり何時しか何処からが長岡で何処からが自分なのか分からなくなってきた。
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