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第970話
きゅっと摘ままれる小さな乳首。
かりっと食まれる耳。
「最近真面目な顔ばっかり見てるからやぁらしい顔も見てぇ。
ん?
はるちゃんの目ぇとろとろじゃねぇか。
満更でもねぇんだ。」
自分を煽るいやらしい声と、色っぽい恋人。
乳輪をなぞられ足りないと背中を震わせると爪が天辺を引っ掻く。
たまらず漏れる甘い声を手で塞いだ。
「…っん、……」
「えっちな声、もっと聴きてぇな。
俺の、どうなってんのかわかんだろ。」
臀部に当たるソレ。
ソレがどうなっているか、解る。
ちゅ、と耳に唇が触れた。
正宗さんの体温やにおいに敏感に反応する身体を隠す事も、だからと言って大っぴらに見せる事も出来ない。
そんな俺に正宗さんは急かす事なく付き合ってくれる。
「はるちゃんは俺の?」
「…、い、ぬ…です」
「飼い主は?」
「……正宗、さん」
「よく出来ました。」
頭に、首に、吸い付く正宗さんの声はご機嫌だ。
みっともない身体の何が楽しいのか。
でも、こんなみっともない身体でも愛して貰えるのは嬉しい。
「遥登、こっち向いて」
「…んんっ、」
顎、と言うか頬を大きな手が掴むと後ろを向かされた。
すぐに影が重なり、唇が触れ合う。
捕まれたままでは満足に動く事も出来ずただされるがままに口を吸われる。
「遥登、口開けな」
この声。
意地悪だけど楽しそうな声、好き。
少しやらしくて色気がすごくて、すごく格好良い。
薄く口を開けると舌が入り込んできた。
ヌルヌルと粘膜を触れ合わせ、吸い、食まれ、頭の中がとろとろしてくる。
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