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第1012話

ぬるりと入り込んできた舌に必死に応じながら手を動かし、なんとかレバーを上げる。 そちらに気をやったのが気に入らなかったのか頬を掴む手に力が入り余計口を開く様に促された。 折角水を出せたのに、ただ虚しくシンクを叩いては流れていくだけ。 「まっ、あわ…、ハ…まさむ、っ」 上顎を舐めたかと思えば舌をなぞり、ぞくぞくと快感が這い上がる。 貪る様な熱っぽいキスに酸素不足の頭が余計クラクラする。 こんなキス、久し振りで… やばい、きもちい 身体が恋人を欲しアツくなっていくのが解る。 三条は耐えきれず、とうとう腕を着かんでしまった。 「ンん……はっ、…はぁ……」 「その下手くそなキスたまんねぇ。 もうずっと下手くそなままでいてくれ。」 褒められているの貶されているのか解らないのか長岡のお強請りに三条は微妙な顔を見せる。 「褒めてますか?」 「勿論。 俺の可愛い可愛い恋人の不馴れなキスはえろくて勃つんだよ。」 濡れた唇をもう1度舐められると、長岡はにやりと口角を歪めた。 本当になんでこんなに元気なんだろうと思うが、元気だから会えるんであってそれが1番か。 うんうん考えていると、泡流せと声をかけられた。

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