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第1062話

「乳首勃ってんな。 えっろ。」 「正宗さんの手が冷たいからっ、です。」 「はいはい。 俺のせい。 優等生の三条をこんなやぁらしい身体にしたのも俺。 キス教えたのも、セックス教えたのも、全部俺。」 後頭部からうなじ、肩、とキスをしながら長岡は満足気に言う。 長岡の言葉は本当だが、改めて口に出されるととても恥ずかしい。 「あと遥登のはじめてって何が残ってんだ。」 「お、俺は、女の子じゃないからはじめて…そんなこと…気にしてません…」 「きょどりながら言ったって説得力ねぇよ。 フィストとかか?」 腕、と聞いて三条は青ざめていく。 腕は流石に、流石に無理だ。 裂ける。 ふるふると頭を何度も振ってそれだけは許してくれと乞う。 「冗談だからそんな脅えんなって。 きもちいー事沢山教えてやるから、な?」 耳の後ろにちゅぅっと吸い付かれ、生唾を飲み込んだ。 真面目でも、三条も男子高校生。 気持ち良い事に興味もあれば、してみたいと好奇心もある。 必死に理性で押さえようとするが、長岡がそれを邪魔をする。 「遥登?」 「……」 「意地悪が過ぎたか?」 「………、おしえて、ください。」 長岡はその言葉に更に口角を上げると、了解する様にうなじに噛み付いた。

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