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第1065話

「待たせな。」 長岡の声に顔を上げると濃艶な笑みをたたえた長岡がローションボトル片手にやって来た。 「焦れてたか?」 ボトルを隣に置くと早速唇を吸う。 三条が呼吸出来る様に薄く離れると、再度唇を触れ合わせセーターの上から身体をまさぐり出した。 それでも、口は離さず気持ちの良いキスを堪能する。 お互いの心音が聞こえそうな距離。 目を開けるとすぐそこで綺麗な目が自分を見ている。 すごいいやらしい。 「ん…、ん……」 ぺろりと唇を舐められ、口を薄く開いた。 口内に入り込んできた舌が弱い上顎を舐められる。 とけていく思考の中、聴こえてくる金属音にベルトを外されているのだと理解するが三条の手は長岡の服を掴んだまま。 ヂーっとチャックが下り、下着の上からソコに触れられる。 まだやわらかいソレをふにふにと揉み、擦り、次第に頭を擡げはじめてきた。 それなのに、勃起し始めると臍を弄りだす。 思わず顎を引くと唾液が糸をひいて繋がった。 あ…、と恋人を見上げると切れた糸をぺろりと舐めとり不敵に微笑んでいる。 「遥登、ローションくれ。 俺の手に使う分出して。」 「え…、俺が…ですか、」 「しねぇの? 早くくれよ。」 「…はい」 蓋を開けるとぷちゅっとそれを手のひらに落とした。 が、思いのほか出過ぎてしまった。 大きな長岡の手から垂れそうなローションに長岡はより笑みを深める。 「こんな使って欲しいのか。 えっち。」 「出過ぎた、だけ…です。」 「ぐっちゃぐちゃになろうな。 な、遥登。」

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