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第1077話

プレゼントを横に置き、チョコレートケーキにフォークを突き刺し口に運ぶ恋人をじっと見る。 何をしてても格好良い。 パーツも骨格も整っている。 愛情に満ちた、俺の最愛の人。 「正宗さん」 首を伸ばしキスをすると、1番はじめに惹かれた目に自分が映っているのがわかった。 恋人は目玉まで綺麗だ。 「お強請り?」 三条が目を泳がせながらも1つ頷くと、腕を引かれキスが降ってきた。 触れるだけの軽いものだが、唇のやわらかさやあたたかさがよくわかる。 「俺も遥登としてぇ。 食ったらしようか。」 「はい。」 長岡の口が弧を描いたままくっついた。 こんなしあわせなものに包まれていたら罰が当たりそうだ。 でも、長岡から得られるものなら何だって欲しい。 すっかり調教されきった三条はずぷずぷと底無し沼に嵌まっていく。

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