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第1086話

遥登の細い身体を抱き枕に夢の中へと落ちていくのはこの上ないしあわせだ。 起きても、目の前に遥登がいてくれる。 それが嬉しい。 さらさらの髪に鼻先を埋めて起こしてしまわない様に抱き締めた。 清潔な遥登のにおいに、自分と同じボディーソープのにおいが混じっている。 恋人のにおい。 ガリガリなのは変わんねぇけど、でかくなったな そういや、ちんこも心なしかでかくなってたよな そんなとこまで成長期か? 入学当時よりうんと伸びた身長も、大人びてきた顔も、毎日見ていても成長を感じる。 随分と色気も出てきてこれからが楽しみでもあり心配でもあるが、やっぱり成長期は嬉しい。 触り心地の良い髪が顎の辺りでもそもぞと動き出した。 起こしてしまったかと動きを止めると大きな身体を小さく丸めて引っ付いてきた。 寒いのか腹に回る手に力が入る。 抱き枕にされているのは長岡の方らしい。 ふっと静か部屋に笑顔が溢れる。

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