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第1111話

帰宅後、 『俺のおすすめのシーン』 と、送られて来たのは短い動画。 肌色のソレをタップするのは憚られる。 だけど、好奇心もある。 三条も性欲盛んな男子高校生。 イヤホンを指し、そっと画面をタップした。 『…すき…、すき、おれの…まさむねさん』 必死に言葉を紡ぐ自分と、そんな自分に応えてくれる長岡の臀部だけが写っている。 停止させようとした手が止まった。 「ーっ」 『俺も好き。 すげぇ、好き。 愛してる。』 突き上げながら言っている長岡の声は上擦り掠れていた。 こんな声で愛の言葉をさ囁かれたらたまったものじゃない。 や、ばい… すげぇえろい… かぁっと赤くなる頬を誰が見ている訳でもないのに俯いて隠すとそのシーンをもう1度リピートした。 『俺も好き。 すげぇ、好き。 愛してる。』 俺も、愛してます 三条はその動画もファイルの奥に保存した。 何度でも聴けるように。

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