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第1177話

真っ白で清潔なシーツを広げると両端をピンを引っ張りシワなく広げる。 …まぁ、後からどうなるかは知らねぇけどな。 だけど、シーツはピンとしてた方が気持ちが良い。 「シーツのそっち持ってくれ。」 「はい。 真っ白なシーツ、気持ち良さそうですね。」 「あぁ、そうだな。」 にこにこしてる三条はこのまま寝るつもりだろうか。 いや、寝るのだろうか。 夜はこれからだというのに。 長岡はそんな事を考えている素振り等微塵も見せない。 「正宗さん、このふとんだと足出ませんか?」 「あー、出る。 遥登は丸くなるから大丈夫か。」 シーツの次は枕、そしてふとんとカバーをかけた。 知らない部屋のにおいはいまだ違和感を覚える。 だけど、隣に恋人がいたら2人は何処だって良かった。 小さな事でもしあわせだと受け取る事の出来る三条のお陰だ。 「ふとん敷くだけでも楽しいです。」 「そうだな。 楽しいな。」 遥登の楽しそうな顔が見れたら楽しい。 嬉しそうな顔を見れたら嬉しい。 今までの自分なら考えられなかったしあわせは目の前でふわふわ笑う恋人が教えてくれた。

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