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第1178話

三条は枕をぽんぽんと叩いて形を整えると各々の位置に置いた。 あ、近くに置いても良かった… 今から動かしたら…うーん… 何時も引っ付いて寝ているせいか離れた位置にある枕に首を傾げてしまう。 その時、視界が陰った。 「遥登、声が聞こえたらやべぇから良い子に出来るか?」 「どういう意味…ですか…。」 「こういう意味。」 言うが早いか、ドサッとふとんの上に押し倒された。 長岡の部屋のベッドと違い、布団の下は畳。 背中を包むのは布団のやわらかさだけ。 輪郭を縁取る電灯に、視界いっぱいの男の顔。 髪の毛が目元にかかり、色気の増した恋人。 浴衣の裾を割って入り込んでくる大きな手に、心臓がドックンドックンと跳ねる。 「正宗さんっ、…ぁっ」 「浴衣ってすげぇ無防備だな。 日本人が変態な理由も解る。」 「先生が何言って、るんですか…」 すぐに下着に届いた手はウエストゴムに指をかける。 恥ずかしさに手を伸ばすも、はだける袷を直すべきか手を止めるべきかで手をさ迷わせてしまう。 「遥登」 鎖骨にアツい唇が触れる。 「遥登」 次は、首筋。 次第に上がってくる唇。 期待で上がる息がバレてしまう。 「遥登」 唇に触れた長岡のそれ。 唇を舐められ、開けろの合図に従うと口の中を好き勝手に舐め回される。 舌を吸い甘く噛まれ、三条の目がとろんととろけてしまう。

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