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第1184話
此処は長岡の部屋じゃない。
長岡のベッドでもない。
此処は旅館で、旅館のふとんで。
なのに燃える。
いや、だから燃えるのか。
背徳的で甘美だ。
「ぁ…ぁ、まさ、さ…すき、すきで、す…ま…ぁ"」
腰を掴む手に力が入った。
思い切り引き寄せられてより奥に陰茎が入り込む。
内臓が圧迫されて苦しいがそれを上回る快楽に頭が付いていかない。
イイトコロばかり抉られて涙が滲む。
「ンっ、んん…っ、あっ、あ"」
「はる、」
自分の名前を呼ぶ声が掠れてきた。
こんな貧相な身体でも感じてくれてるんだと嬉しくなる。
無理矢理だってなんだって良い。
長岡は片前膊を着くと、はぁ、と息を吐いた。
「イきそうなんだろ。
締め付けはキツいし、中うねってすげぇぞ。」
腰を掴んでいたもう片腕は三条の陰茎へと伸び、扱きだす。
ぬちぬちと先走りを塗り込め三条の好きなカリ裏を刺激し絶頂へ導く。
「いっしょっ、だめ…ッ、イくからぁ…イっ、」
清潔な部屋にその場には似つかわしくない音が響き、頭の中で反響する。
気持ち良くて背中が撓った。
頭をシーツに押し付け許可を得ようと必死に言葉を紡いだ。
「イっ、てもい…ですか…イきたい、イきたいです…」
「イきな。」
三条は足の指を丸めたり拡げたりを数度繰り返すと数度痙攣させ長岡の手の中に射精した。
「あ"ぇ"…ぁ…ぁ、」
残滓まで扱き出され締まりのない口から意味のない言葉にすらならない声が漏れる。
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