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第1214話

「三条ー、写真撮ろうぜ。」 「うん。 今、行く。」 3年間で随分と汚れた指定のスニーカーがきゅっと床と擦れた。 不思議だ。 知り合いも居らず1人だった入学式。 だけど、田上が居て、吉田が居て、知佳ちゃんや未知子ちゃん、横田や新道とも友達になれて、今日は決して1人ではない。 スマホを構える吉田、田上の後ろに着くと顎しか映らなかった。 「三条、もう少し屈んでくれよ。 また背ぇ伸びたのかよ。」 「撮ろうか。」 「おねしゃーす。」 担任は吉田からスマホを受け取ると3人を写した。 担任の高さなら三条もすっぽりと収まる。 「良い顔してな。」 「うぃー」 長岡も居る。 俺は、本当に人に恵まれた。

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