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第1245話

手の平から口を離すと楽しそうな長岡に髪を梳かれた。 「なに、そんな可愛い事してセックスしてぇって?」 「ちが…」 …いもしないが、長岡はまだ勤務時間だ。 「ん?どうした。」 顔にかかる髪を後ろに撫で付けながら頭を撫でられ、違うともそうだともいえなくなってしまった。 せめて昼休みならとも思わなくもないが、長岡の昼飯を食べる時間がなくなってしまう。 それに、三条も友人達と昼飯の約束がある。 「遥登。」 三条にだけ聴こえる程度の大きさで優しく名前を呼ばれ、つい口走ってしまいそうだ。 自分の欲に従順過ぎる。 なんてあさましい。 「少しだけ、付き合ってくれると嬉しいんだけどな。 無理にとは言わねぇ。 でも、ほら。」 「…ぇ」 ほら、と手を引かれ、ソコに導かれると全身がカァっとアツくなった。 間接キスしかしていないのに、緩く勃起しかけている。 長岡にしては早い、いや、早過ぎる反応に驚く三条を横目に、長岡は三条の手を動かし勃起させていく。 「先生…」 「先生ってのも良いな。」 首を振って駄目だと伝えるが長岡はやめない。 寧ろ、ニヤリと笑みを深くした。 三条が手を振りほどけないのを知っていてやっている分タチが悪い。

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