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第1255話

廊下を覗き無人の内に玄関へ向かう。 薄暗い玄関に、ぽつんと三条のスニーカーが揃えて置かれていた。 それに足を入れトントンと爪先で地面を蹴ると帰宅の準備は万端だ。 「じゃ、気を付けて帰ってください。」 「はい。 先生も。」 なんて、すぐに会うのだけど。 「三条、またな。」 「はい。 また。」 片手を上げると、三条は深く頭を下げてから玄関を出ていった。 早く帰りたいが、まずは夕飯の買い出しをしてから。 それからしこたま恋人を甘やかして甘えて。 そんな事を考えながら職員玄関へと向かった。

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