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第2話
その日は突然やってきた。
ニューヨークに連れ戻された後、ギイはトラックと普通乗用車が起こした大きな事故に巻き込まれ生死の境を彷徨っていた。
次に目を覚ました時、『崎義一』であっても違う記憶を持つ『崎義一』として生まれ変わっていた。
そう、記憶の改ざんをされていた。
Fグループのトップによって・・・
僕達が引き合わされたのは目が醒めて一月ほど経った頃、赤池くんと僕を島岡さんが迎えに来た。
どれだけギイの記憶が戻っているのか知りたかったのだろう。
それに僕の反応を見たかったのかも知れない。
「よう、相棒!元気だったか?」
「あぁ、章三!こんなトコまで呼んで悪かったな」
「心配してきてみればピンピンしてるじゃないか・・・なぁ、葉山・・・」
「そうだね・・・元気そうでよかった・・・ギイ・・・」
「葉山?」
「ギイ?」
「なぁ、章三・・・俺、葉山と仲よかったのか?」
何気に聞いてきたギイの口から発せられる言葉ーーー
僕は後ろ頭を殴られたように感じる程、ショックを受けた。
何か言おうとした赤池くんを制した。
制した僕の顔を訝しげに見つめた赤池くんは、ことの次第を把握し僕に「いいのか?」と聞く。
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