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3. 爛れた日常(桃李SIDE)
「ん、ふ、っん、んんん、ふぁ」
部屋を満たすのは抑え切れない甘ったるい声とグチュグチュと聞きたくない濡れた音。
片手で勃ち上がった物をもう片手で内部を刺激してくれる櫻路。
尚且つ舌と唇で胸元を重点的に攻めつつ全身を愛撫してくれる櫻路は我が弟ながら有り得ない位器用だ。
指のせいでヒクヒク蠢く胎内はそれ以上の物を欲しがり収縮を繰り返す。
Ωを自覚する前とはいえ男を知っている俺は自分の身体が何を欲しがり切なげに訴えているのか嫌な位理解出来る。
だが、それはしたくない。
別れたとはいえ俺はまだむつに未練タラタラなのだ。
一方的に忘れられたまま引越しで離れ離れになったが、もしかしたら何かの拍子に思い出してくれているかもしれない。
もしかしたら明日何気ない顔で迎えに来てくれるかもしれない。
まるでご都合主義の少女漫画かアニメみたいな、有り得ない淡い期待を抱きながらむつの写真を見つめる俺は未だ初恋に雁字搦めに捕らわれたまま動けない。
「ゃ、ぁ。ダメ。抜いちゃ、ヤ……ダ」
長くて綺麗な指が胎内から離れる瞬間、俺の内部は切なげにキュウキュウ櫻路の指を締め付ける。
「やぁ……ふぁ、あ」
濡れた指先を見せ付ける様に舐め上げる櫻路。
「ねぇ、どうして欲しい?」
耳に甘く蕩ける様な低い美声が入る。
わざと見せ付けながらゆっくり目の前で脱がれる服。
引き締まった男らしい身体。
逞しい腕。
見るだけで胸が高鳴る。
欲しい。
この男が欲しい。
心が身体が訴える。
だが、やはり根本にあるのはむつへの未練。
欲しくて堪らないが、一度抱かれたら最後、俺は完全に櫻路なしじゃ居られなくなる。
むつを好きなまま櫻路に抱かれるのはむつを裏切る形になりそうで、って、向こうは俺の事さえ覚えていないのだが。
まぁつまりこんな感じで俺は最後の一線だけは越えていないのだ。
「欲しくないの?」
完全に勃ち上がり反り返った櫻路の物は有り得ない位立派でメチャクチャ美味しそう。
あんなので中を擦られたら俺絶対おかしくなる。
トロリ先端から溢れ出る液体が勿体なくて慌てて舌を這わせる。
ピチャリ舐め上げると櫻路の味が咥内に広がり、クラリ軽い眩暈に襲われる。
「飲むから、それで我慢して?」
「…………分かった」
残念そうに肩を落とす櫻路に申し訳なく感じながらも俺は櫻路のに口で奉仕を始めた。
毎日数え切れない位舐め上げ全て飲み込んでいるからか、俺の味覚は麻痺している。
本来不味い味なのに、櫻路のは物凄く美味しく感じる。
試しに自分のを舐めてみたがやはり不味かったから、恐らくコレは櫻路の限定に違いない。
自分のペースで奉仕するのも少し強引に喉奥を攻められるのも嫌じゃない。
自分で櫻路が気持ち良くなってくれるのが嬉しい。
咥内に満たされる櫻路の味は俺を幸せな気持ちにしてくれる。
ある意味精神安定剤みたいな物に近い。
最初は嫌だった筈の行為が、今では無くては物足りない物になっていた。
多分1週間近くしなかったら絶対禁断症状出ると思う。
「ん、ぁ、美味し…い」
蕩けた表情でゆっくり咥内に吐き出された蜜を味わう様に飲み干す。
「もっとちょうだい?」
甘えた声で強請ると
「ほんっと桃李は俺の精液好きだね」
くしゃり優しく髪を撫で
「良いよ」
櫻路はふわり微笑んだ。
その後一緒にお風呂に入り、同じベッドで寝る。
その間も沢山触れ合うのだが、俺が挿入を拒む為そのまま身体を密着させたまま就寝に着く。
そして目が覚めると朝勃ちしている櫻路のを堪能し、起床する。
毎日欠かさず起床後も就寝前も櫻路のを飲む。
登校前・昼休み・放課後・帰宅後・夕食前も必ずだし、多い時はそれ以上だから本当に櫻路は性欲が強い。
尚且つ飲む度幸せを感じるのだから、俺の毎日は激しく爛れている。
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