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第4話

どうしたんだろうな・・・ タクミに「ギイ・・・大好きだよ」って言われた気がした。 気のせいだとはわかってる。 ペロリと舐められた唇が、タクミの気持ちを告げられたようで、変な考えを巡らせてしまった。 あぁ・・・ほんと・・・ヤバイ。 このままいくと、ただの変態だろ? なんでこんなに「タクミ」に惹かれているのだろう。 真っ黒な毛皮を着てクリクリの目。 オスだけど、柔らかくて可愛いんだ。 「タクミ・・・俺・・・変なのかな?」 お前が人間ならいいのにって、思わずにはいられなくなってるよ。 耳もシッポもあってもいいからさ、人間サイズに変身してくれないかなって本気で思ってる、自分が怖くなった。 「タクミ・・・本当は お前、魔法をかけられて猫に変身してるんじゃないのか?」 タクミを見つめながら、そんな風に言ってしまって苦笑した。 そんなことがあるわけないって事は、俺が一番知ってるよな。 馬鹿げた妄想だと・・・ しっかりしろと・・・ 自分自身に言い聞かせた。

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