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依頼完了からの始まり?

「高村 善くんだよね?」 突然の言葉に、思考が停止した。 男がニヤニヤと手をふっている。 見覚えがある。この間、ユウジとタローに快楽堕ちさせられたターゲットだ。 男は、広告の品と書かれた積み重なった玉ねぎを1つ掴み、それをボールのように右手と左手に移しながらこちらに近づいてくる。 俺の目の前で立ち止まると、わざとらしく顔をしかめた。 「あ、ここでは高山 仁って名乗ってるんだっけ? 家出中の高校1年生だよね?」 手に持っていたスーパーのかごをその場に投げ捨てると、出口に向かって走った。 逃げなきゃ…… あいつに見つかる前に、逃げなくちゃっ!!! ユウジとタロー。心地のよい居場所をやっと手に入れたと思ったのに……。 「あっ!」 手首を捕まれた。逃げ出す心とは裏腹に、体はその場に縫い止められる。 「逃がさないよ。さぁ、一緒に来るんだ。君はもう、僕のものだから」 「どうして……」 「何? ああ、君達に僕のことを依頼した人のこと? あの人は、ちっとも僕のことをわかってなかった。あんな風にされたらさ」 男は口の端を歪めた。 「自分もあんな風に誰かを調教したくなるのは当然だよね? しかも、目の前に絶世の美少年がいたらさ? 僕はあの二人に犯されながら、心ではずっと君のことを犯してたんだよ? この清潔そうな顔が快楽で歪むのを想像してた。僕の肉棒でぐちゃぐちゃに突かれて喘ぐ声も」 男に手を引きずられるようにして歩かされる。手首がギリギリと締め付けられて痛い。 「随分とお金をつぎ込んで、君のことを調べたよ。一流の探偵を何人も雇って。ガードが固かったから思ったよりも時間がかかったけど、でも、そのおかげであの二人さえ知らない君の秘密を探り出せた」 黒塗りのベンツのドアが開き、後部座席に押し込まれる。 「さあ、行こうか? 新しい世界に」 男が合図をおくると、車は俺を乗せたまま静かに発進した。

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