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繋がり

碧人はさらに体が熱くなった。 (女の子じゃないのに…さっきから…前じゃなくて、後ろの方がむずむずする…) 「碧人…ここに入れたい」 さっきからむずむずしているお尻の穴に要の太い指が入る。 「んんっ…!そこ…は…入れるところじゃ…」 「碧人のここ、ひくひくしてる…」 要は犬のように自分の指を舐めて、指を二本一気に入れた。 「あっ!はぁ…あぁ…っ」 「ここ、気持ちいい?もう入れれそうかな」 要は上の服も、下のズボンも脱いだ。下着は普段着ていないのか、大きな一物が出てきた。 「入れるって…それを!?」 「他に何を入れるんだ?」 要は首をかしげながら、碧人の両足を広げた。 穴に自分の物をあてがった。 「ま、待って…お願い…心の準備が…」 「大丈夫…俺は準備万端」 「そ、そういう意味じゃなくて」と言いかけ、大きな物が穴を拡げ、中を圧迫しながら入ってきた。 「…っ!!あ、く、苦し…!!」 「ん…きつ…碧人、ちゃんと息して」 碧人は息を吸って吐いた。でも、中に入っているものが大きくて、苦しい。 「動くよ?」 要はゆるゆると腰を動かし始めた。 ぐちゅぐちゅと卑猥な音が聞こえ始める。 「あっ…!あんっ!」 (女の子みたいな声…恥ずかしい…) 自分が出している声だなんて思えないくらい、高い声がさらに羞恥心を煽った。 そして、必死に自分を愛している要が愛しくてたまらなくなった。 「要…!好き…好きぃ…!ずっと、ずっと一緒に…んぅ…いてぇ!」 だんだん律動が激しくなり、喘ぎ声はさらに激しくなる。 「碧人…碧人…!」 要は碧人を求めながら、口づけをした。 自分を求めている碧人がかわいくて仕方なかった。 どうして、人間はこんな可愛い人を傷つけるのだろう? 人間の考えることはわからない。 もう、どうでもいい。 碧人はすでに人間じゃない。 自分とは、血と体、心も繋がった。 もう、誰にも碧人を誰にも傷つけさせることはしない。 「碧人…俺ももう出そうだ…俺の種…!碧人にあげる…!!」 「うん…ちょうだいっ…要の…受け止める、から…」 要はぐっと碧人の奥に入れると、真っ白になった。 「あぁ…っ!」 碧人は下腹部に熱いものを感じた。 要の洞窟よりさらに離れた木の上で、白眉丸は目を閉じていた。 「全くあいつは…がっつきすぎだ」 白眉丸は要の情事を瞼の裏で見ていたが、最後までは見なかった。 確認したかったのは、本当に人間、物部碧人を拐ってきたのかどうかだった。 そして、血を飲ませたかどうかだった。 白眉丸は1000年以上この森に棲む、狐の妖怪だ。変化の術ももちろんだが、白眉丸の特技は千里眼と地獄耳。 遠くにいる者の姿や声を聞ける。 そして、今も森の外、物部家で"人殺し"が起こったことも知っている。 誰の仕業かも分かっていた。 「面白くなってきたな」 白眉丸は酒をぐいっと飲みながら、ニヤリと笑った。 そして、また目を閉じて、ある人物を見ていた。その人物はここから遠く離れた都で勉強をしている。今もこんな時間であるのにノートを開いて勉強している。 これから父に呼ばれ、夜汽車に乗ってくることになるなんて夢にもみないだろう。 「あぁ…やっと帰ってくるのか…」 白眉丸はくくく…と笑った。 「待っているぞ…紅緒」

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