57 / 160
第57話 知らされた過去(8)
「ご、ごめんなさいっ!つい、ポップンみたいにキスしちゃった!」
僕は慌てて身をそらそうとして……レヴィの腰のあたりの……硬いものに身体が触れてしまった。上半身は裸……?というか上着を着てはいなかったけれど、下はゆったりした長いパンツをはいてる。でも、その布越しでもわかってしまう。それは、僕自身についているソレと同じ場所にあるものだけれど、僕のものよりも大きくて硬くて、驚いてしまった。
「レ、レヴィ、それ、大丈夫?」
僕は他の人のソレをあまり見たことがなかったから、比較のしようがないけれど、僕のはそんな硬くなったことなんかない。思わず顔を赤らめながら、目を逸らしてしまう。
「大丈夫。生理現象の一つだ。お前だってわかるだろ」
「えっ!?」
せ、生理現象って……僕のは、そんなことなったことない……普通は、そういうものなのかな……。
初めてのことに衝撃を受けている僕を気にすることもなく、僕の身体にその硬いモノを擦り付けてくる。ちょ、ちょっと、僕のに当たるんだけどっ……。
「レ、レヴィっ」
「いいだろう?これくらい」
そう言いながら僕の首筋を大きな舌で舐め挙げてくる。
「な、何するんですかっ」
「マーキング」
「マ、マーキングッ!?ぼ、僕、男ですよっ!」
「関係ない」
「か、関係あるでしょっ!?」
逃れようとしてるのに、レヴィの腕の中からは逃げられなくて、いつの間にかシャツの中に大きな手が入ってきてる。
「レ、レヴィ……んっ!?」
背中を優しくなぞる大きな手に、思わずゾクッとしてしまう。そこでようやく……僕自身のモノが少しばかり形を変えつつあることを意識しだした。
……な、なんで?
「や、やめてくださいっ」
「嫌だ」
「く、くすぐったいですっ!ちょ、ちょっと!?」
「ほら大人しくっ……うわっ!?」
ベッドの中での攻防戦に、息があがりそうになった時、「ワフン!」と、ポップンがベッドに飛び込んで来た。僕たちが遊んでるとでも勘違いしたのだろう。実際、レヴィは遊んでるつもりだったかもしれない。
それと同時に、部屋のドアが少し強めにノックされた。
ともだちにシェアしよう!