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第5話
翌日、その翌日とダルクは定時にやって来て、勃起不全の治療のために私のモノを扱いたが、結果は同じだった。
「すまない。俺が不甲斐ないばかりに」
「気にしないで下さい。ダルク殿のせいではありませんから」
そう。本当にダルクのせいではないのだ。
私が術を施して意図的に勃たないようにしているのだから。
「また明日お願いします」
そう言って手を握ると、ダルクは頷き、部屋を後にした。
帰って行くダルクを見送ろうとカーテンを開ければ、窓に映る自身の顔に目が止まった。
『お前は私そっくりね』
子供の頃、母に言われた言葉。
周りの人間から母の幼少期に瓜二つだと聞かされていた。
だからそれは外見の事だと思っていたが、今ならわかる。
あれは中身の事を言っていたのだと。
母の妖艶な微笑と己の顔が重なって見え、ダルクを見送る事もせずにカーテンを引いた。
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