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第8話

 それからは前と後ろを試すのが当たり前となった。  恥ずかしげもなく痴態を晒し、欲情を煽っては見たが、生真面目な騎士は淡々と事を済ませるだけで興奮の兆しすら見せない。  まだ足りないのかと、濡れた目で縋るように見つめ、甘ったるい声で啼き、身体をくねらせる。  欲望に駆られて襲ってくれればと、毎日、毎日。  それでもダルクの身体は冷めたままだった。  何が駄目なのか。  毎日淫らな行為をしているのだ。僅かにでも情が湧いてもおかしくはないはず。  男女問わず惹き付ける容姿をしてはいるが、好みではないのだろうか?  私が男だからか……。  腹の傷痕が醜いからか……。  答えを探るようにダルクを見つめれば、苦痛を耐えるような表情に答えはあった。  いくら淫らな時を共有したとしても、それは好意ゆえの行為ではなく、贖罪ゆえの行為だ。  それ以上にも以下にもならないのだと、そっと息を飲んだ。

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