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第176話《サンタさん?》
翌朝……。
日の光で目を覚ましたのはアキラ。
「んー…何時?」
寝呆け調子に呟き時計に目をやる。
「…9時半か」
当然みずきは隣に居ない…
すでに仕事へ出掛けている。
アキラは軽く伸びをしながら…
「…フロ、入ろ」
呟いて立ち上がる。
発熱したせいか汗をかいている感じがあって…不快感が身体を動かす。
熱は引いたようで、気だるさだけが軽く残っている。
今日、みずきが仕事から帰ってくるのは夕方5時半頃。
学校が冬休みで、日中一人で過ごす時間が長くなったアキラだけど、おとなしく家で暇をつぶしている。
それでも、時にはみずきに内緒で近くの本屋に出歩いたりするけれど、今日は疲れたらマズいのでやめておく。
アキラはフロで洗った少し長めの髪をタオルで拭きながら…ソファへ座る。
「…うーん。何しようかな、課題でもするか…」
いつも暇ですることがないと勉強してしまうのが癖なアキラ。
よくルードに不思議がられていたのだけど…
学校の成績が一番、目に見えてわかる自己満足の手段だから、アキラはついついしてしまう。
運動系以外はやれば成果が出るから。
鉛筆を走らせながら…ふと、机に置きっぱなしにしていた携帯電話に目をやる。
すると、メールの受信表示があったので、手にとって見てみる。
「あ、ルードからだ」
時々、ルードからメールがくるのだ…
『アキラ、元気?イブはみずきと過ごしたのかな?俺は昨日も今日も働いてまーす!またゆっくり会いたいな!じゃーね!』
内容を読んで軽く笑う。
「はは…ルードもシゴト頑張ってんだな、可哀相…」
家で休んでるのはオレくらいなもんかな…と思いながら、もう一件メールが届いていたので見てみる。
「ふっ…」
送信相手はみずき。
昨日プレゼントしたケータイが早速活用されていて、なんとなく嬉しい。
「…みずきらしい」
内容を読んでクスクス笑う。
みずきのメールは…
『おはよう』からはじまって、『ご飯食べた?』で終わっている短い文。
ちゃんと食事の心配をしているトコロがみずきらしい。
アキラは手早く2人に返信して立ち上がる。
「仕方ないから、メシ食うかな…」
特にお腹は空いてないけれど、朝から何も食べていなかったので、食物に手をつける。
食べないとみずきがうるさいし…軽く笑って思うアキラ。
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