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第194話

先に食事を終えていたアキラ… 何気に左足をさすっている。 「足、どうかしたのか?」 それに気付いて聞いてみる。 「ん?なんか昨日たくさん歩いたからかな…少し痺れてる気がして…」 「大丈夫か?」 「ん、このくらい平気」 「あとで足、マッサージしようか?」 「そうだな…してくれたらありがたいけど」 「ああ、わかった」 快く頷く。 そうして食事が済むとアキラはテレビを見ながら休憩する。 みずきは後片付けと風呂の様子を見るため動く。 「風呂もう少しで沸くがどうする?」 「ん、入るよ」 「独りで?」 「そうだな…今日は独りで入るよ」 やや首を傾げながら答えるアキラ。 「わかった…何かあれば呼んでくれ」 「OK、じゃちょっと入ってくる」 頷いてアキラは脱衣所へ歩いていく。 「あぁ…」 無言のサインを受けて、一瞬残念な気持ちも過ぎるが、すぐ振り払うみずき。 2人で入浴するとやはりエッチな気分になるので、アキラがしたくないときは、別々に入ることが、断るサイン。 みずきとしては、昨日もその前の日もできなかったから、当然したい気持ちはあるけれど、アキラの体調が優先だから… 無理には言えない、今日も気持ちを抑えようと納得する。 そしてしばらくしてアキラは風呂から上がってくる。 「みずきも入ってこいよ」 風呂上がりでほんのり頬を染め、黒のパジャマ姿になり、みずきのそばに来て言う。 「あぁ、俺は後でいいから」 そんな可愛いアキラにドキドキしながらも… 時間が遅いため、やはり眠そうなアキラ… 先に休ませようと、そう言葉をかける。 「そう?じゃ飲み物ここ置いとくよ」 今日は髪も洗っていない様子で、そのまま飲み物を作って飲んでいる。 「あぁ」 アキラが飲み終わるまで寄り添って待つみずき。

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