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第199話

「本当、お前は心配症なんだから」 そう笑いながら起き上がるアキラ。 みずきも苦笑いしながらつられて起き上がる。 「顔洗おうかな」 みずきを見て言う。 「あぁ」 頷いて付き添うみずき。 そして、洗濯兼脱衣場にある洗面台で朝の支度をする2人… 服はあとで脱ぐ予定なので着替えず… 「パン焼くから待っていて、おかずはなにがいい?」 ソファに来て早速アキラに聞く。 「うーん…昨日食べたの遅かったからあんまり欲しくないけど…」 「…でも、朝は食べないと…あ、マカロニサラダ食べるか?」 比較的アキラが好きな食べ物を言ってみる。 「ん…じゃ少し食べようかな」 やや首を傾げ短く返事する。 「あぁ、作ってくるから」 「手伝う?」 「いいよ、俺が作る。ゆっくりしていたらいいから」 そっと肩に触れ言葉をかけるみずき。 「ん、さんきゅ」 「あぁ」 みずきは微笑み頷いて、アキラの頬にキスを落としてキッチンへ向かう。 部屋の角にある小さなキッチン、慣れない手つきで朝ご飯を作るみずきの後ろ姿を見つめながら… ふと昨日のことを思い出す。 みずき姉から言われた言葉… 『みずきを悲しませないように…』 『幸せになってほしい…』 そっと、左手薬指にはまっているみずきから貰った指輪に触れる。 みずきの将来のこと… それを考えたら、オレと付き合ってる現状はいいことじゃない… それは分かっているけど… 今、別れようって言っても…みずきを悲しませるだけで… でも…よく考えたら… そんなに心配しなくてもいいのかもしれない。 BOUSの奴らはみんな見た目と身体目当てだった… きっと、みずきだって同じ… オレの見た目に惑わされただけだから… まだ一緒に暮らしだしてそんなに経ってないからよく見えてないだけで… 一緒にいて、身勝手なオレの中身を知ったら…みずきも目を覚ますだろうし… こうやって、毎日毎日オレに気を遣ってたら、そのうちみずきの方が嫌になるだろうから… みずきが飽きるまで…

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