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第205話

「アキラ…声を出すのも忘れるくらい、いいってことだから…」 少し考えるように答える。 「ぶ!んなアホな」 みずきの言い訳がおかしくて吹き出して笑ってしまう。 「アキラ、風邪を引いたらいけないからシャワー浴びて服着ようか」 裸体なアキラ。 かなり目のやり場に困りながらみずきは促す。 「ん、そだな」 頷いたアキラの身体をさり気なく支えて立ち上がらせる。 「みずきってさ、正常位が好きなのか?」 歩き出しながら唐突にそんなことを聞く。 「えっ?」 「いや…BOUS性優してたからいろいろ知ってる割には、正常位が多いから…そうかなって…」 「そうだな、あまり考えたことはないけれど…アキラがよく見えるし、キスできるし…前からが好きなんだと思う」 そんな質問でも、真面目に答えるみずき。 「アキラは嫌なのか?」 「ううん、別に嫌いじゃないよ、聞いてみただけ」 「そうか…難しい体位は普通に愛し合うときには向かないと思うし…」 やや首を傾げて、アキラについていきながら話す。 「まあ、撮影だからやってるようなもんだしな…」 「台本に難しい体位や撮り方が入っていたら、それだけで気が重くなっていた…失敗しないようにできるか…」 「へぇ…演技上手いみずきでもそんなふうに思うんだな…」 「それは仕事だし、相手に迷惑はかけられないから…」 「まじめだな、オレとかもう出来ない演技は外してもらってるし」 「そうなのか?」 「おう、ま、病気の影響もあるけど…片足で立ってヤるやつとか、完全にカラダ支えてもらわなきゃオレもう出来ないから…」 「あぁ…それは大変かもな…」 相手の体重を全て支えながらやるのはかなり大変だから… 攻め目線で答える。 「だろ?みずきは真面目に頑張ってこなすから次々難しい撮り入れられるんだよ」 「そうか…」 「ま、それがみずきだけどな」 アキラは振り返ってみずきと瞳を重ねて、微笑む。 「アキラ…」 そんな可愛いアキラの笑顔にドキドキしながら名前を呼ぶ。

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