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第39話

「アキラと過ごしたいから…」 アトラクションよりアキラと居たいのが本心。 「でも、今日はヨシがチケット持ってきたわけだし…ヨシに付き合わないとまずいだろ?」 軽く首を傾げながらみずきに聞く… 「そうか…」 「みずきとはまた今度来るってことで!」 不意に可愛い笑顔を見せて瞳を合わせていうアキラ… 「え?」 「連れてきてくれるだろ?」 「あぁ、また来よう」 アキラの言葉が嬉しくてそう優しく微笑むみずき。 「ふ、じゃ行ってこいよ、オレなら平気だから」 「そうか…じゃ、気をつけて…」 心配しつつも頷くみずき。 そんなこんなで、ヨシとみずきはアトラクションを楽しんでいく、やはりアキラのことが心配なみずきは休憩しているアキラの様子を伺いながらではあったが… あっという間に楽しい一日は終わる。 ヨシの運転する車に乗り込み帰路につく3人。 「面白かった~!」 ヨシはみずきと遊べて満足そうに声を出す。 「あぁ、そうだな」 ヨシの言葉に頷きながら、隣に座るアキラの様子を見るみずき。 アキラはかなり疲れた様子で、車が動き出すとすぐ眠ってしまった。 窓際に頭を預け休んでいる。 「アキラは寝たのか?」 ヨシは後ろの様子を伺いながら聞いてくる。 「あぁ…」 「…お前、マジでそいつと付き合ってんのか?」 「あぁ…はっきりとは言っていないが…」 告白して…断られて、けれどそれから恋人同士のようにアキラは接してくれるようになった… 「遊ばれてんだよ絶対!」 ヨシは怒ったように言う。 「ヨシ…」 「BOUSでソイツがどんなだったか知ってんだろ?」 いつでも誰とでも寝れるヤツ… そう噂されていた… 「それに、まだそこで働いてんだから…」 「……」 「ぜってー傷つくのはみずきなんだぜ?そいつだけはやめとけって…」 ヨシはみずきを思って忠告するが… 「たとえ…傷ついても、俺はアキラのそばにいれる今が幸せなんだ…」 自分の気持ちを確かめるように言葉を出すみずき… 「それに…アキラは噂ほど悪い人間じゃない」 色々助けてもらったし… こんな、自分の想いを受け取ってくれた… 「見た目に騙されてんだよ…」 大きくため息をつきながらヨシは言う。 「……騙されてはいないから」 はっきり答えるみずき… 確かにアキラは綺麗で、自分には到底釣り合わないような容姿だが… 見た目だけでこんなにも本気になれはしない… 「はぁ、ったく…俺は後悔すると思うけどな!」 やれやれと吐き捨てるように言葉にするヨシ。 「あぁ…すまない。ヨシがどう説得しても、これだけは聞くことができないんだ」 「……」 みずきの真剣な言葉に… それ以上答えることができないヨシだった…。 《不均等な三人》終

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