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第105話

「…アキラ」 アキラが言ってくれなければ、またうやむやにしていたかもしれない、アキラは辛いと言っているのに… みずきは…スッと起き上がり、ベッドサイドに座る。 そして横になっているアキラに… 「…ごめん、俺は、アキラに気付かされてばかりだな…BOUS、アキラも辞めたいと思っていたのか…でも、簡単には辞める事が出来ない…罰撮影は二度とさせたくないし、行けるものなら一緒にBOUSへ付いて行くんだが…」 マジメに悩むように言うみずき。 アキラは静かに微笑んで… 「ばーか、みずきが付いてきたら、また別のモンダイが起こるだろ…」 「別の?」 瞳を見返して首をかしげる。 「卒業してるのにBOUSでウロウロしてると先輩に狙われるぞ?」 からかい口調のアキラ。 そう言ってみるけれど、自分のコトで真剣に悩むみずきを見てちょっとだけ嬉しく思う。 みずきは、アキラの言葉に… 「俺はちゃんと断るから大丈夫だけど…問題はIDカードがなくて入れない事だ…」 そう答えるみずきにまた、くすっと笑って突っ込むアキラ。 「ホントに大丈夫?」 「…?あぁ、それに俺はアキラみたいに、いつも誘われたりしなかったから…」 もちろん、と頷く。 「まーな、お前かなり近寄りがたい雰囲気あったし、コウヤ先輩のキープだったから…」 アキラも頷き起き上がる。 「キープ?」 はじめて聞く事で問い返してしまう。 「そう、コウヤ先輩ってお前がお気に入りで、他の先輩たちにユウに手を出すなって禁止令、出してたんだよ、だからみずきは誘われるコトが少なかったんだ、いいよなぁ上位クラスの先輩のキープは…」 じとーっとみずきを見て、アキラは言うが… 「そ、そうだったのか…」 確かにバイクを貰ったり、他にも援助をしてもらっていたけれど…それはいらない物を譲ってもらったくらいにしか思ってなかった。 コウヤがそんなことを言っていたということを今頃知って少し驚くみずき…。

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