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第106話

「えー、気付いてかなかったのか?バカすぎ…でもでも、コウヤ先輩にはお礼してたんだろ~カ、ラ、ダで!」 アキラはニヤっと笑い座っているみずきに後ろから抱きつくようにからかい問う。 「…えっ…そ、それは…世話になってる以上、キスくらいは…」 アキラの問いにはなんでも答えていたみずきだけれど…さすがにこの問いにはうろたえる。 そして何かに気付いたようにハッと顔を上げ言うみずき。 「違う…今アキラの事を考えていたハズなんだ…俺の昔の話なんかどうでもいいんだ」 いつの間にやらアキラの問題から離れてしまっている。 頭を振ってそう言いきる。 アキラもクスクス笑って… 「だって気になったんだもーん、もう連絡取り合ってないんだろ?」 こりずに聞くアキラ。 「…あぁ、卒業してからは、まったく…って、だから俺の事はいいんだ、アキラ、俺はお前の負担を軽くしてやりたくて考えているのに…」 抱きついてきているアキラの髪を撫でながら息をつくみずき。 「アリガト…実はひとつだけ、辞めれそうな方法があるんだけど…」 「えっ!本当に?」 その言葉には本気で驚く。 アキラの方を振り返る。 その唇にそっとキスするアキラ… 「みずき…その話はアトからにしよ…?お前、エッチ、ストップさせられてるのに全然怒らないよな、不思議~」 またも笑顔のアキラ。 「…怒ったりしない、アキラの事だから。俺がアキラを怒るのは、アキラが無茶をした時ぐらいだと思うよ?」 やさしく微笑んでみずきは答える。 「みずきもオレに怒るコトあるんだな…じゃ、無茶してみようか?」 また、からかうように伝える。 「駄目…」 軽く首を横に振り短く言葉にし…みずきは優しく口づけをしながらアキラの白い大きめのセーターの裾から右手を静かに入れ、アキラの左手を持ちゆっくり袖から抜く…。 「…ふふ、服、脱がしてくれんの?じゃオレ人形みたいに何もせず、じっとしてようか?」 言ってくれれば上着くらい脱ぐのに… みずきは、アキラのもう片方の手も袖から抜きながら答える。 「いいよ、アキラ…俺が脱がせたいから…」 「ぶ、ずげーエロ!」 みずきの言葉を聞いて吹き出し笑いをする。 …みずきにセーターを脱がしてもらう。 下に白の柔らかめのカッターシャツを着ているアキラ。 「そ、そうか?」 つっこまれると自分の言ったことが、はずかしくなり顔を赤らめるみずき。 「うん、…エッチな奴!」 「…そうかもな、アキラを見ていたら…」 自分の欲はエッチな奴のモノだ…。 みずきはアキラをゆっくり押し倒しながら、上からボタンをはずしていく…。

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