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第121話
「みずき、いる?」
ルードは部屋に入りながら問う。
「ううん…仕事行ってていないよ」
首を横に振りながら答える。
「そ、よかった」
安心したように笑う。
それを仕方ないかな…という顔でみるアキラ。
「へぇ…なんか部屋の中、変わったなぁ、豪華になってる…」
部屋を見渡して驚きを言葉に出す。
「オレが無理言ってな…イロイロ持ってきたんだ」
「ふーん、じゃ…アキラは、当分ここに居る気なんだ」
アキラの瞳を覗きこんで聞いてくる。
「…まぁ、とりあえずはね」
軽く頷いて答える。
「…なんか、ちょっと変わったね…アキラ」
優しく尋ねるルード。
「えっ?オレが?」
首を傾げ聞き返す。
「うん、なんていうか…ま、いいや。そういうアキラも好きだし…」
さらっとドキっとするコトを近くで伝える。
「……」
すぐに返事出来なくて詰まっていると…
クスクスとルードは笑って…
「じゃ、座ってて、すぐ作るから」
なんだか…前より口調も柔らかくなって、可愛いく見えるアキラ。
誰が影響しているのか…それを考えるとムカつくけれど、可愛いものは可愛い。
アキラを見つめながらそう想うルード。
「あ、うん…ありがと」
アキラはソファに座りながらルードを見る。
ルードは少し長く伸びた金色の髪をゴムでくくり、黒と灰色のエプロンをつけて作りはじめている。
「ルードのエプロン姿…久ぶりに見たな…」
懐かしくて何気に言うアキラ。
「けっこう、作ってるよ今でも。趣味みたいなモンだよな…」
作業をしながら答える。
「ルードは、今、友達のアパートに住んでるんだっけ…」
「うん、使ってないトコひとつ借りて住んでる、ここより少し狭いかな…」
「…お金とか、生活費…どうしてるんだ?」
心配していたことを聞いてみる。
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