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第125話

そのまま、焼きそばを食べ終えて…ルードに約束だった勉強を教えてあげるアキラ。 「…古文って何でこんなに分かりづらいんだろーな…」 ぼやくルードを見てアキラは… 「まぁな…でも結構おもしろいと思うよ?古文とか漢文とかさ…」 「えー?どこが?それに漢文て何?まだ分かりづらいもの出てくるのか?」 早くもうんざりした顔のルード。 「ルードは、中一だしな…これから習うことは、たくさんあるって…」 軽く返すアキラ。 「げー…なぁなぁ、アキラ、休憩しよう!」 思いついたようにルードは言い出す。 「ルード…さっきはじめたばかりだぞ」 笑って呆れる。 「だって、つまらないんだもん、勉強って!」 ごろんと寝転びながら言う。 「はは、あいかわらず集中力続かないな…ルードは」 ルードの様子を見て笑ってしまう。 「アキラ…この前の怪我、あざとか残ってる?」 ふっと口調を変えて聞いてくる。 「ん?顔は消えただろ…もういいよ、気にしなくて…」 「だってさ、アキラって綺麗な身体してるじゃん、アト残ったりしたらどうしようかなって思って…」 アキラを見つめるルード。 「別に、少々痕に残っても平気だって…」 そう笑うアキラだけど… 「ダメダメ!…もったいないもん、せっかくキレイなんだから…綺麗なままでいないと…」 静かに言いながらルードはアキラの腕を引いて、寝転んでいる自分の腕の中へ抱きよせる。 「っ!ル、ルード?」 慌てるアキラだけど…ルードはマイペースに… 「…アキラって、こんなに小さかったっけ…」 そう呟く。 「…ルードが、でかくなったんだろ?」 焦りながらも言葉を返す… 「…かわいい」 そう囁いて、ぎゅっとアキラを抱きしめるルード。 「…ルード、なんか逆の気がする」 5歳も年下のルードにまで可愛いと言われてしまう自分って一体…。 アキラは心でそんなコトを思う。

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