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第127話
「でも…何?俺だって…アキラの事好きだよ、アキラとSEXしたいよ…何で迷うの?」
尋ねるように言うルード…
「…ルードはオレの事抱きたい?」
「…だから、そう言ってるよ?」
逆に聞きかえされて…アキラの瞳を見て答える。
「…ルード、オレは…出来ることなら、ずっと一緒にいて…ルードの願いなら、オレの身体くらい好きにしたらいいけど…」
ぽつりと言葉を返す。
「…ルードの為にずっと傍にいてやることも…SEXの相手をしてやることも…出来なくなる時がくるハズだから…」
近い将来…オレは人を頼らなくては生きていけなくなる。
まだ若いルードにまで迷惑をかけたくない…
それに、みずきの想いも…
「…好きで居てくれるのは嬉しい…でも、これ以上深い関係にはなれない…」
寂しそうな、口調のアキラを見てルードは…
「…アキラ、どこかへいってしまうの?」
アキラの顔を覗きこんで聞いてしまう。
「…うん、お前のトコロには居られない…それに、今は…みずきがいるから…」
頷いて付け足して答える。
「…どうして?アキラの言ってる事、分からない、なんで、俺はダメでみずきのトコには居られるんだよ?」
何だか腹が立って、ややいらつくルード。
「…分かりにくいよな…でもルードの幸せ、考えたらオレの傍にいない方がいいんだ…ルードの事、本当に好きだから苦労を背負わせたくない…」
複雑な胸の内を伝えるアキラ。
「分からないよ!苦労って何?そんな事言って、俺とやりたくないんだろ、本当は!」
アキラの病気の事を知らないルードには、アキラの言っている意味は拒否の言葉にしか伝わらない。
アキラは俺よりみずきの方がいいって…?
「ルード…」
アキラは困って名を呼ぶけれど…
ルードはそのアキラの身体をソファへと突き飛ばす。
「っ!?」
そしてアキラの上へ乗りかかり腕を抑えつける。
「俺の頼みなら聞いてくれるんだろ!アキラ…」
「ッルード…、待って」
ルードを落ちつかせようと声を出すけれど…ルードはアキラの服に手をかける。
アキラが着ているフリースのファスナーを下げて…服を脱がしにかかる。
しかし…その手がふっと止まる…
「ルード…?」
アキラは、動きを止めたルードをみて、どうしたのかと名を呼ぶ…。
ルードはアキラの鎖骨らへんを見て、ポツリと呟く…
「これ…キスマーク…」
そこには薄ピンク色の小さいアトが残っている…
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