131 / 213
第132話
アキラの呼びだしに応えてルードは一時間ほどでやって来る。
「ホントに電話してくれるなんてビックリ…いいの?やっぱ、ケンカとかした?…ココ痕つけたから」
ソファでアキラの服のファスナーを下ろしながら聞くルード…。
「狙ってた?…もしかして」
ルードの首に手を回し髪に触れながら答える。
「実はね、アキラとやりたかったから…」
そう隠すことなく軽く笑う。
「…いいよ、ルードがしたいなら…」
ルードはたぶん…遊びのつもりだ。
好奇心で一杯…
でも、そうゆう方が重くなくていい…
「アキラってヒドイ奴だな…みずきと付き合ってるのに、ちょっと喧嘩したくらいで俺と寝れちゃうんだ…」
首筋にキスしながらそっと押し倒す。
「…どーせ、BOUSでも撮影してるし…」
「嫌われるぜ?」
アキラの言葉に軽くきく。
「…好かれようと思ってないから」
いいよ…別に…。
「ふーん…変なの、ま、アキラとやってみたかったからラッキーだな俺としては…」
微笑み口づけする。
それと同時に…玄関のドアノブが音を立てる。
音のした方へ振り返る二人…
「…アキラ、みずき帰ってきた?」
ルードは小声で聞く…。
アキラは、ふと時計を見る。
みずきが帰ってくるにはあと二時間くらいあるハズだけど…。
しかし、その人物の姿をとらえると考えは否定される。
「っな…ルード!?」
何も知らず帰ってきたみずきは…そこにある光景に絶句する。
「…マズイんじゃないの?アキラ」
とりあえずアキラから離れながら…小さく問う。
「…みずき、何で?仕事は…?」
多少動揺はしたものの冷静に聞くアキラ。
「……心配になって、早退させてもらった…」
問われたことに機械的に答えるが…
心は激しく動揺していて…
「…アキラ、どうして…」
ぽつりと呟くみずき。
様子からしてこれからやろうとしているのは明白…
ショックが大きすぎて…何を言っていいのか解らない…。
「……」
沈黙して見つめ合う空気を変えたのはルード。
「いいじゃん、一回くらいやらせてくれたって…」
みずきに向かって、おくびなく言い放つ。
ともだちにシェアしよう!