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第140話

その姿を微笑ましく見て抱きとめる。 なんだか… アキラのその笑顔が見れるなら自分の恥なんか飛んでいく気持ちのみずき。 「…アキラ、25日夜に、俺が仕事に行く時に一緒にコンビニに来て欲しい」 「…なんで?」 そう首を傾げる。 「姉さんがくるから、紹介したいんだ…アキラを」 静かに囁く。 アキラはその言葉を聞くと不意に表情を曇らせる。 「え、紹介って…」 どう紹介するつもりなんだろう… 恋人として…? 男のオレをみずきは姉に…紹介する? できるのか…? 「…オレ、女のフリしなきゃいけない?」 みずきは家族にBOUSの事や父親からの事、隠していたから… 言えないんじゃないのか…とアキラは思って、聞いてみる。 すると、みずきはどうして?という顔で… 「…そんな必要はないよ、ありのままのアキラでいてくれたらいい…それが俺の好なアキラだから…」 優しく抱きしめ想いを伝える。 「でも…」 できれば会いたくない… どうしてそういう気持ちになるのか分からないけれど…みずきの身内の人に紹介されるコトに抵抗を感じるアキラ。 もし…自分が女だったなら、こんな窮屈な想いはしなくて良かったのかもしれないけど… みずきのお姉さんは…恋人だって紹介されたオレを普通、彼女だって思うハズ… そんな相手を前にして、ありのままのオレが…胸を張って会うことなんかできない…。 「…そんなに会うのが嫌?」 アキラの様子を見て、みずきは優しく問う。 「…そういう訳じゃない、けど…」 なおも、歯切れの悪いアキラ。 「…けど、何…?」 語尾を拾いみずきは聞く… 「みずきは…オレの事、なんて紹介するつもり?」 逆に質問する。 「恋人だよ」 みずきは迷わず答える。 「…恥ずかしくないの?オレなんか紹介して…」 そう尋ねてしまう。

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