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第149話

「あぁ…」 そんな可愛い笑顔に胸がドキドキしてしまうみずき。 湯上がり美人なアキラに… 再び熱い気持ちが沸き起こりそうになって… アキラから視線を外して、冷静になろうと息をつく。 「ん?どした?」 そんなみずきに首を傾げるように聞くアキラ… それがなんとも可愛いくて… 「いや…風呂掃除してくる」 なかなか落ち着くのは難しい… 苦笑いしつつ風呂掃除を理由に離れようとする。 アキラに無理はさせられないから… 「あ、さんきゅ」 お礼を言うアキラを再び見て優しく声をかけるみずき… 「先に寝ていたらいいよ」 「ううん、もう少しここにいるよ、コレ飲んでるから」 上目遣いにみずきを見て、カップをさしながら言うアキラ。 「そうか、じゃ…」 深緑の瞳に見つめられ、やはりドキっとしてしまうみずきだが…そっと微笑んで風呂掃除に向かう。 そして… 掃除を終えて戻ってくるみずき… なんとか冷静さを取り戻して優しく声かける。 「アキラ、ベッドにいこうか…」 「ん、おっけ」 テレビを見ていたアキラ、電源を切る。 さり気に、ソファから起き上がるアキラを手伝いながら… 2人して奥のベッドへ移動する。 アキラを先に横にして、みずきも反対側から布団に入る。 アキラをそっと抱き寄せて… 優しくおやすみのキスをするみずき… 「おやすみ…アキラ」 「ん、おやすみ」 綺麗な緑色の瞳を閉じてみずきに寄り添い答えてくれるアキラ… そんなアキラにやはりドキドキしてしまうみずきだが… その胸の高鳴りを抑え、みずきもアキラのそばで瞳を閉じる。 大好きな存在が、すぐ近くにいる幸せを噛みしめて、幸福な夜は更けていくのだった…。 【幸せな瞬間】終

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