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第153話
「どーゆうイミだよ?」
そう自分の顔を覗き込んでくるアキラに…
みずきはかすめるようにキスをする。
アキラは少し驚いた顔で…
「…びっくりした、みずきって人前でキスとかしないタイプだと思ってたから…」
上目遣いにみずきを見上げ言う。
「うん…、今、誰も見てなかったから…」
そう言って微笑むみずきに…
「ホントに?」
軽く首をかしげながら問う。
「あぁ、本当」
みずきも軽く頷いて微笑む。
そんな調子で遊びに出掛けたふたり…
映画を見て、食事をして…
そして、ショッピング…。
普通の恋人同士のデートような温かい時…
買物も、ひと区切りついて、喫茶店で休憩中。
「結構、服…買えたな」
みずきは当然、荷物持ちをしていて…
横に置いている買物した大袋ふたつを見て言う。
アキラは買物が早くて気に入った服を悩むことなく買っていく…
自分なら引いてしまうような価格でも…
そして、当たり前のように自分にも服を買ってくれる。
みずきとしては…買って貰うじゃなくて、買ってやりたい気持ちが強いのだけど…
アキラを買物で満足させられる男になるためには、並みの稼ぎじゃ出来そうにない…。
悔しいけれど…これはこれで、納得するしかないとひそかに思うみずき。
アキラは首をかしげ…
「そう?もっと買いたかったんだけど、今日はやめとく…また連れて来てくれるんだろ?」
軽く首を傾げて聞く。
「あぁ、アキラが来たいなら…」
買ってやれないけど、連れてくるだけなら…そう頷いてみる。
「約束な…」
すっと、みずきと小指を絡め指切りをする。
「あぁ」
頷いて絡めた指をひくようにアキラの片手を握るみずき…
細い色白のアキラの指…
触れていたくて…。
アキラはみずきの行動を気にするでもなくマイペースに話を続けている。
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