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第159話

「わざわざって何だよ!見知らぬ男と話したなら十分報告ごとだろ?」 しかし、瞬助は納得しないらしく…さらにムっとして言ってくる。 「見知らぬじゃないよ、アキ兄の知り合い!」 つい言い返してしまう。 どうしても、僕の理屈に合わないことで問い詰められたら、すぐ言い返してしまう。 それでよくケンカになるんだけど…わかってても抑えられない。 ちょっぴり言い返したことに後悔するコウジ。 「そういう事っ…」 「まぁ、落ち着いて…二人ともアキさん、行っちゃうよ…」 また言い返そうとする瞬助を止めながら言うたくみ。 瞬助とコウジの言い合いはいつものことなので、慣れているのだ。 助け舟を出してくれた親友に感謝するコウジ。 「そういえば、工藤、お前コウジの兄キ知ってんの?アキさんって…」 瞬助はフッと怒るのをやめて、たくみに気付いた事を聞く。 「…小中と一緒だったから、小学校の時はクラスも一緒だったし…」 瞬助の言葉に答える。 「待てよ?何で兄キとクラス同じなんだよ…」 また聞いてくる。 「誕生日の関係で同じ学年だったの、さ、行こうよ。たくみもアキラ苦手だったんだから会いたくないでしょ…?」 コウジは、瞬助の質問を終わらせて、たくみにも聞く。 「う…ん、半々かな…久しぶりに姿見て、ちょっと声聞きたいかも…」 考えるように言うたくみ。 「えぇ…?たくみぃ…」 会いたくない派だと思っていたたくみにそんなことを言われて一気に少数派になってしまう。 「よし!決定、声かけるぜ…っても、良く知ってるコウジが声かけるべきだよな、ほら行こうぜ…」 勝手に決められ腕を引かれていくコウジ。 「えーっなんで僕なのさ…」 もう、勝手すぎだよ…。 怒りながらもアキラの姿が近付き諦めるコウジ。 「手、離して…声かけるから…」 仕方ないと、目当ての二人へ後から声をかけようとする。 瞬助とたくみはやや後で見守る。

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