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第161話
「凄いな…コウジにはもったいない、人気あるだろ?お前…」
カッコイイ姿に驚きながら、聞くアキラ。
「…はは、まぁ、そうスね…」
「っ瞬!」
笑顔で頷く瞬助を見て思わず呼ぶコウジ。
アキラと話している瞬助の嬉しそうな顔を見ていると…
僕って瞬助の何なんだろうっていう思いになる…
彼氏なんて言葉だけだよ…
ホント…。
意気消沈している所にアキラが…
「コウ…こんなイイ男、ひとりじめは良くないぜ…我慢がまん!」
からかうように言う。
「…もう、いい。…たくみぃ」
涙目になってたくみに助けをもとめる。
たくみは、よしよしとコウジの頭を撫でる。
「こらこら…そっち行かない」
たくみとのやりとりを見て、瞬助はコウジを自分の腕の中へ引き戻す。
「ちょっと…」
急に抱きこまれて、居心地悪るそうに声を出す。
「お兄さん…少し違いマスよ、俺は女の子とか、お兄さんみたいに綺麗な人と話すのは好きだけど…本当に大切なのは、この人だけだから…」
腕の中のコウジを見ていう。
「えっ!?」
イキナリそんなことを言われても…
コウジはびっくりして止まってしまう。
「俺はコウジのこと独占してる。だから、コウジも俺の事、ひとりじめしたいって思ってくれないと…嫌なんス、ヤキモチ妬くコウジは可愛いし…ね」
そう微笑んで…
コウジの顎に片手を添えて、軽くキスを交わす。
「っ…ちょ、ちょっと…こんなトコロでっ…」
さすがに慌てるコウジ。
「ふふ、なんだかんだ言ってラブラブじゃん、お前ら。良かったなコウジ…」
アキラは、その様子をみて微笑んでいう。
「そうッスね!」
瞬助はアキラの言葉に笑顔で頷く。
「ぅ…でもそんなの…」
可愛い娘とかと話してるのを見せられて…心配させられる方はたまらないよ…
いつも安心して瞬助といたいって思うのはわがままなのかな…
そうぽつりと心で思うコウジ。
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