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第25話
この日は体育祭
しかし空はどんよりと雲が広がっている
だが天気予報に雨と言う言葉はない為体育祭は決行された
曇天だと言うことで陽光が苦手な浬でも参加できそうだ
「聖城君体調は大丈夫なの?」
「うん、大丈夫」
クラスメートの女の子が心配そうに声をかけてきた
浬は全然平気だよと言うと女の子は良かったと満面の笑みを見せた
浬の出る種目は病弱と言うことで周り気を使って借り物競争のみだ
校長、生徒会長が挨拶を述べ遂に体育祭が開催された
空の天気は変わらず曇天のままだが競技はどんどん執り行われていく
そして八尋が出場するリレーが始まった
第一走者、第二走者と走っていく
そして八尋へとバトンが受け渡された
この時点で八尋のチームは二位だ
一位との差に少し距離があるが八尋はものともせずぐんぐん迫っていき遂に追い越した
そして一位でフィニッシュ
「日向君一位よ凄い」
「日向君カッコいい」
女子が凄い気負いで歓喜に湧く
この間の八尋が怪我した女の子をおぶって保健室に運んだ後から余計に女子からモテている
そりゃ誰だって八尋を好きになるだろう
男の浬だって八尋がカッコいいと思っている
昼、八尋は沢山の女の子に囲まれていた
一緒に食べようと皆体育祭そっちのけで必死だ
そんな女の子たちに八尋はじゃあ皆で食べようと
言いまた女の子たちは歓喜に湧く
浬の元にも女の子は寄ってくる
「ねぇ私と一緒に食べない?」
「えっと……俺ちょっと体調悪くて……
ごめん保健室行ってくる」
「大丈夫?私も着いていこうか?」
「体調悪いなら午後からの借り物競争はやめとく?」
「ひ、一人で平気!!少し休めば治るから競技にも出るよ」
女性との会話が苦手な浬は何とか理由をつけてこの場を逃れようとする
女の子といると色々と質問攻めに会い疲れる
その点八尋は普通に女の子と話していて羨ましい
浬は一人弁当を持って保健室へ向かった
保健室へ入り自分で作った弁当を食べる
保健医の人は外に出ていてここにはいない
なんかぼっちでちょっと寂しいかもと思うが
じゃあ大勢で食べるかと言われればノーだ
本当は八尋と楽しく食べれればいいなと思う
窓から外を見ると八尋が女の子に囲まれて弁当を食べてる
するとがらがらと扉が開く
「あれ?人いたんだ」
入ってきたのは長身で金髪の男子生徒で
見たことのない人だがら恐らく先輩だろう
「あの、先生なら外ですけど」
「知ってる
午後は何もないからサボりにきたの」
「そう…なんですか」
なんだか不良っぽくて浬には苦手なタイプだ
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